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園児バスの目的や特徴は?導入するメリットや
選び方・注意点を解説!

園児バスは、幼稚園や保育園などに通う園児の安全性を第一に考えるのはもちろんのこと、快適さや利便性も必要な条件です。この記事では、園児バスの導入目的や特徴をはじめ、園児バスに定められている規約や条件を解説します。

さらに、園児バスを導入することによって得られるメリットや園児バスの選び方、園児バスにおすすめのクルマも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

園児バスとは?

そもそも園児バスとは、どのようなバスを指すのでしょうか。こちらでは、園児バスの用途や特徴について解説します。

園児バスの用途

園児バスとは、幼稚園や保育園に通う満1歳から小学校就学前の子どもたちを送迎するためのバスです。
保護者の送迎負担を軽減し、園児の安全な通園を目的として運行されています。送迎ルートは長い場合でも、往復1時間前後で組まれていることが多いようです。園児同士がバスのなかで交流することもあるため、保育環境としても機能しています。

園児バスの特徴

園児バスは、小型と中型が主流です。乗車定員の換算法は、12歳以上の者1人は、12歳未満の小児又は幼児1.5人に相当するものとして計算します。小型園児バスの場合、乗車定員は大人2人に加え、幼児は12人までです。中型園児バスの場合、乗車定員は大人4人に加え、幼児は21人までです。

小型園児バスは普通免許での運行が可能ですが、中型園児バスは中型免許が必要です。また、多方面に送迎コースを持つ園では、園児バスを複数台所有することが多い傾向にあります。

園児バスの規約・条件

園児バスはどのようなクルマを使用してもよいわけではありません。園児バスとして運行するには、規約や条件を遵守している必要があります。

幼児シートの規格

幼児シートには「幅27cm、奥行き23~27cm、床面からの高さ25cm以下であること」という規格があります。また、幼児シートは進行方向に前向きで設置しなければなりません。幼児シートは、小人用の規格であるため、引率の先生や保護者などの大人が座ることはできません。

引率者(大人)シートの規格

園児バスには、安全運行に必要な引率者である大人の乗車が必要です。ただし、幼児シートには、大人が座ることができないため、引率者用のシートを確保する必要があります。

引率用シートは「幅と奥行きが40cm、高さは30cm以上であること」という規格があります。大型の園児バスには、前後2脚の引率者シートが必要です。なお、引率者シートは、通路上に設置された折りたたみシートでもかまいません。

シートベルト

幼児シートにおいては、現行ではシートベルトの装着義務はありません。幼児はシートベルトの脱着に時間がかかるなどの理由で開発や実用化が進んでいないのが現状です。ただし、2024年に国土交通省が、幼児に適したシートベルトのガイドラインを策定・発表しています。

国土交通省が発表したガイドラインによって、全ての幼児用バスに装備を義務付けることはないものの、今後は幼児シートにおけるシートベルトの装備が進むことが考えられます。

横・後ろ向きの引率者シートにおいては、2017年4月からシートベルトの装着が必要になっています。ただし、通路の設置席は含みません。

三角マーク

三角マークとは、園児バスに貼ることが義務付けられている指定の黄色い三角形のマークです。園児バスとして運行するには、前後・左右に三角マークを貼らなければなりません。マークをつけることで、幼児専用車であることを示し、ほかの運転者に対して注意を促します。

三角マークの1辺は50cmとなっており、目立って確認できる場所に貼ることが必要です。

乗降口

園児バスの乗降口は、奥行きが20cm、幅が60cmのステップが必要です。ステップ最下段は、地上から高さ30cm以下になることが基準条件となっています。

非常口・通路

園児バスには、以下のような非常口や通路に関する条件も義務付けられています。

園児バスを導入するメリット

園児バスの導入は、園側にも保護者側にも多くのメリットをもたらします。主なメリットは以下のとおりです。

時間の効率化

忙しい朝の時間帯の送迎による保護者の時間的、精神的な負担を軽減できます。また、園まで遠い場合は、多くの保護者が通園エリアを理由に入園の選択肢から外してしまいますが、園児バスがあることによって園選びの選択肢の幅が広がるでしょう。保護者は指定された場所までの送り迎えでよいので、時間を効率的に使えるようになります。

保護者負担の軽減

園まで送迎するには、徒歩、自転車、自家用車などの方法があります。しかし、どのような方法であっても、負担が大きいといえるでしょう。園への送迎の手間は天気にも大きく左右されます。園児バスを利用すれば、悪天候の場合でも、送迎にかかる保護者の負担を軽減できます。

園児の社会性や自立心の育成

園に通い始めて日が浅い園児や移動に不安を抱える園児にとっては、毎日同じルーティーンの移動は安心感があります。また、園児バスは園児同士のコミュニケーションも生まれるため、社会性の育成にも役立つでしょう。

決まった時間にバス停に行って待つ、乗降は順番を守る、コミュニケーションを取るなどの経験を通じて、ルールを守るなどの社会性や自立心が身に付くでしょう。また、異年齢の園児が同乗することで、譲り合いや思いやりの心が育まれる傾向にあります。

交流の場をつくる

園児バスへの乗降の時間や待ち時間は、園の職員と保護者との交流の場や、保護者同士の交流の場となります。特に職員と保護者は園児バスに乗り降りするだけの短い時間であっても、1対1で子どもの様子を伝えられるメリットがあります。

安全な園児バスにするための対策

園児バスを導入する際は、以下のように安全な園児バスにするための対策も必要です。

運転手の確保と教育

園児バスを運用する際は、園児バスに加えて、保育園向けの特別な研修を受けている運転手を確保することも重要です。過去に交通事故を起こしたことがないか、その防止策が講じられているかどうかを確認する必要があります。運用を始めた後も、交通安全教育などの研修を定期的に受講してもらうことも重要です。

なお、小型バスなら普通免許でも運転できますが、中型バスを運転する場合は、中型免許以上が必要になるので運転手の免許の種類にも注意が必要です。

園児バスの選定と整備

園児バスは、先述したような規約や条件を遵守していることはもちろんのこと、専用設計された安全基準を満たしたものであることが重要です。規約や条件を遵守していないバスは、そもそも園児バスの送迎車両としての運用ができません。規約や条件を遵守していたとしても、定期的な点検や整備を実施することが大切です。

また、将来的な園児の増減を加味し、送迎したい幼児の人数に応じた規模の園児バスを選ぶ必要もあります。

園児バスの安全対策

こども家庭庁は、バス送迎の安全対策の推進のためガイドラインを発表しています。園にあるマニュアルを見直す際にも活用できる「こどものバス送迎・安全徹底マニュアル」、「毎日使えるチェックシート」、業務の組み立ての参考になる「送迎業務モデル例」などが公開されています。また、現場で送迎に関わる人に対する資料や動画も公開されているため、研修の際などに活用するのもおすすめです。

園児バスのルート選定

園児バスの運行ルートは、安全かつ交通量が少ない道を選ぶ必要があります。通園時間帯に交通量が多くなる区域を避けると事故のリスクを減らせるからです。

「社会福祉法人 日本保育協会」の調査によると、登園時の通園バス運行の平均所要時間は、約48分でした。園児は飽きやすく、落ち着かないこともあるため、ルートが長くなり過ぎないようにする配慮も必要です。

園児バスの選び方

園児バスを選ぶ際は、以下のような項目に注意して選ぶ必要があります。いくつかの候補を挙げて、各項目で比較検討するのもおすすめです。

安全性

園児のバス車内置き去り事故を受け、2023年4月から安全装置の設置が義務化されています。国土交通省のガイドラインには、「降車時確認式」と「自動検知式」がありますが、違いは以下のとおりです。

義務化された安全装置を付けていることも重要ですが、複数人での確認や園児の正確な人数把握、ヒヤリハット事例の共有など、園での安全確認の取り組みも同時に行う必要があります。

快適性

長い時間バスに乗る園児もいます。園児たちが快適に利用できるように、清掃がしやすいか、清潔に保てそうかを事前に確認しておくことも重要です。車内は過密状態になると、窮屈さを感じて不快感が増すので、余裕を持った乗車ができるかどうかの確認も必要です。園児が喜ぶ装飾など、乗りたいと思えるような見た目にもこだわりましょう。

法律・規則

先述したとおり、園児バスの規約・条件を遵守していることが何よりも重要です。幼児送迎を目的とする場合は、満1歳から小学校就学前までの子どもが対象となります。運行可能な人数を超えていないかの確認も必要です。

国土交通省では、幼稚園バス等の安全対策を目的としたガイドラインを公開しています。ガイドラインに沿った運行ができているかを定期的に確認することも重要です。

費用

園児バスを導入するにはコストがかかりますが、価格だけで判断せず、安全性や快適さを考慮することも大切です。園児バスを複数台所有する園も多いですが、多少のコストがかかっても、園児の安全性の確保を第一に考えましょう。購入時には取得税(課税対象車)、毎年の自動車税、車検時の重量税なども考慮しておく必要があります。

園児バスを購入する際の注意点

園児バスを購入する際の注意点は以下のとおりです。必要なことなので、見落とすことがないようにしましょう。

乗車人数に対応しているか

バスの規模に応じて定員が異なっており、マイクロバス、小型バス、中型バス、大型バスから定員に合うバスを選ぶ必要があります。運転手が所持している運転免許の種類に応じて、運転できるバスが制限される点にも注意しましょう。

道路運送車両の保安基準では、12歳以上の者1人は、12歳未満の小児又は幼児1.5人に相当します。定員10名の場合で引率者として大人が2名乗車する場合は、幼児の定員は12名です。

園児バスの規約・条件に対応しているか

幼児用シート、引率者シートの大きさにも注意が必要です。幼児用シートに大人が座ることはできないので注意しましょう。引率者シートにおいては、必要数はもとよりシートベルトの装着にも注意が必要です。規約・条件を遵守していることはもちろんのこと、安全性が向上するような機能が装備されているとなおよいといえます。

空調関係

空調がきちんと動くかどうかも、園児の安全に大きくかかわります。特に真夏などは空調にトラブルがあれば、熱中症のリスクにつながるので確認が欠かせません。

暖まり具合、冷え具合に加え、空調の温度変化が一定であるかどうかもチェックしましょう。空調システムのエラーコードの有無の確認も必要です。

園児バスにおすすめの日産キャラバン

日産キャラバンは園児バスとして多くの園で導入されています。こちらでは、園児バスにおすすめの日産キャラバンの魅力を紹介します。

送り迎えの人数で選べる2タイプ

日産キャラバンは「幼児12人+大人2人乗モデル(普通免許)」と「幼児21人+大人4人乗モデル(中型免許)」の2タイプから選べます。2013年3月に車両安全対策検討会で取りまとめられた「幼児専用車の車両安全性向上のためのガイドライン」に対応したハイバックシートと保護パッドを全車に採用しているのも魅力です。

「幼児12人+大人2人乗モデル」の引率者シートは、室内を見渡せる位置にあるので、子どもを見守りながら乗車できます。「幼児21人+大人4人乗モデル」の引率者シートは、前側と後ろ側に設置されているため、子どもたちを見守れるだけではなく、車内後方の子どもたちも安心できる設計になっています。

標準装備

園児バスにおすすめの日産キャラバンの園児バスには以下の標準装備がついています。

架装オプション

以下の架装オプションをつけることも可能です。

まとめ

園児バスは幼児送迎を目的としていますが、送迎だけではなく車内での交流など保育環境としても機能しています。子どもの安全を守るために多くの規約や条件が定められているため、導入する際は慎重な検討が必要です。

しかし、安全性の確保、快適性、コストのバランスなどのチェック項目が多く、どのように検討すればよいのかを迷われる方も多いでしょう。

日産では、園児バスの導入に関するご相談も承っています。要件に応じた車種の提案や相談はもちろんのこと、購入やリースの相談にも対応可能です。詳しくは以下からお問い合わせください。

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