【法人向け】福祉車両リース完全ガイド種類・メリット・選び方まで徹底解説
現在、日本では4人に1人が65歳以上ですが、2035年になると3人に1人が65歳以上となり超高齢社会を迎えようとしています。
福祉車両は、1人で車への乗降が困難な方でも安心して乗車し快適に移動ができるように設計されたクルマです。
また福祉車両は利用者の利便性はもちろんのこと、介護する人が乗降をサポートする際に
負担を軽減して効率的に出来ることも考慮されて設計されています。
福祉車両とは
- ※出展:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)報告書」より
福祉車両は自力で車への乗降が困難な方が乗降をサポートする機能を備えたクルマです。
各自動車メーカーでは福祉車両に専用名称を付けているケースもありますが、後述する福祉車両としてのカテゴリーはどのメーカーも同じです。
| メーカー | 福祉車両の呼び方 |
|---|---|
| 日産 | LV(ライフケアビークル) |
| トヨタ | ウェルキャブ |
| ホンダ | ―(福祉車両) |
| マツダ | ―(福祉車両) |
| 三菱 | ハーティラン |
| スズキ | ウィズシリーズ |
| ダイハツ | フレンドシップ |
| スバル | トランスケア |
福祉車両の種類と特徴
福祉車両は、介護式と自操式に分類されます。
自操式
自操式はお身体が不自由な方がご自身で運転する為の車両です。一例として下肢が不自由な方が手だけで運転する機能を備えたクルマなどがあります。
Photo:オーテックドライブギアタイプe ※現在は販売しておりません
介護式
介護式は、お身体の不自由な方が車に乗降する際に介護者がサポートすることを前提に設計さえたクルマです。介護式車両は大きく3つに分類されます。
車いす移動車
車いす移動車は、車いすに乗ったまま乗降できるクルマです。
車いす移動車にはリフター式とスロープ式があります。
Photo:キャラバンチェアキャブ(左)NV200バネットチェアキャブ(右)
昇降シート車
昇降シート車は、電動でシートが回転して車外へ出て来る(昇降)するシートを備えたクルマです。
ミニバンなど車高の高い車への乗り込みが困難な方が乗降する際に昇降シート機能があれば車外の広いスペースで座面の低い位置で乗車してシートごと車内へ乗り込みができます。
Photo:セレナセカンドスライドアップシート
回転シート車
回転シート車は、シートを手動で回転させ、車外に向きを変える機能を備えたクルマです。
介護者のサポートをあまり必要とせず、ご自身で車への乗降が出来る方向けです。
Photo:ノート助手席回転シート
福祉車両の選び方
業務で福祉車両を使用する方の適切な車両選びについて解説します。
目的を明確にする
先ず使用状況を明確にする必要があります。業務で福祉車両を使用する場合、送迎用として使用することが想定されますが、明確な使用状況を把握することによって無駄の無い車種選定に繋がります。
たとえば、車いす利用者は何名なのか?1度に何名送迎するのか?送迎ルートに狭い路地はあるのか?などクルマの使用状況を先ずはイメージしてみてください。
福祉車両をリースで導入
福祉車両のような専用装置が搭載された車両でもリースで導入することは出来るのか?という疑問をお持ちの方もおられるかと思いますが、結論としてはリースで導入することは可能です。リースで導入した場合、どのようになるのか解説します。
メリット①:初期費用を抑えて福祉車両を導入できる
リースを利用する最大のメリットは、導入時の初期費用を大幅に抑えられることです。
特に福祉車両の場合、基準車に対して架装分の価格も上乗せされるので車両代金が高額になります。車両代金を一括支払いする場合、より纏まった資金が必要となりますのでリースするメリットも大きいです。
メリット②:税金の優遇措置や助成金が出る
福祉車両は定められた条件を満たしている場合、税金が非課税や減免される場合がありますがリースで導入した場合もこの条件は適用されます。
例えば車いす移動車は条件を満たしていれば購入時の消費税は非課税となりますがこれはリースで導入した場合も同様に非課税となります。また各自治体で定めている導入時の助成や自動車税など地方税は地域によって条件が異なりリースの扱いも異なる可能性があります。最寄りの税事務所や福祉事務所へお問い合わせいただくのがよいでしょう。
メリット③:リース料をそのまま経費計上できる
業務で使用する福祉車両をリースしている場合、リース料は全額経費として計上できます。先ほど触れた自動車税や自動車保険料なども含まれていますが、まとめてリース料として計上するだけで済みます。車両を購入した場合、帳簿上で減価償却が必要です。一定の基準に基づき、年をまたいで計上する必要があるため、経費の計上が複雑で手間もかかります。
デメリット①:走行距離に制限がある
カーリースした車両は、基本的に年間や月間の走行距離に制限が設けられています。そのため、車両購入時(リース契約時)に正しい走行距離で契約できるように日常業務における走行距離は予め把握しておくことが大切です。
デメリット②:中途解約がしにくい
一度カーリースの契約をすると、契約期間中は基本的に解約や契約内容の変更ができません。何らかの事情により途中で解約を希望する場合は、解約料が発生する可能性があります。よって、具体的な計画を立てたうえで検討すべきです。解約の条件や解約料などについても、契約前に必ず確認しておきましょう。
デメリット③:契約満了時に車両返却
リース契約はリース会社から貸与を受ける契約です。そのため、リース契約で福祉車両を導入した場合、契約満了時には返却する必要があります。基本的には、借りたときと同じ状態で返却しなければなりません。仮に損傷があれば、追加の修繕費用を請求される場合もあります。長く利用していると誤って損傷するリスクは少なからずあるため、注意が必要です。
リースに関して詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
日産の福祉車両「ライフケアビークル」の
おすすめ
福祉施設など送迎目的で使用する場合、車いす移動車と送迎タイプがおすすめです。
車いす移動車
Photo:キャラバンチェアキャブ
車いすのまま乗り降りができる福祉車両で中でもキャラバン車いす移動車(チェアキャブ)は車いす利用者が最大4名まで乗車できるタイプなど全3タイプのラインアップを揃えています。また、ストレッチャーでの乗車も可能であったり、用途に応じて座席レイアウトも変更できるので乗車される方のお身体の状況に応じて室内レイアウトを変更できるのが魅力です。
この他の車種ではキャラバンよりも一回り小さくても車いす利用者が最大2名まで乗車できるNV200バネット車いす移動車(チェアキャブ)や乗用車タイプをベースにしたセレナ車いす移動車(チェアキャブ)はスロープタイプとリフタータイプの2種類を揃えています。更に狭い路地での取り回しが楽な軽自動車タイプのクリッパーリオ車いす移動車(チェアキャブ)など軽自動車からワンボックスタイプまで幅広いラインアップを取り揃えています。
Photo:NV200バネットチェアキャブ(左)セレナチェアキャブリフタータイプ(右)
Photo:セレナチェアキャブスロープタイプ(左)クリッパーリオチェアキャブ(右)
送迎タイプ
車いす移動車以外にもう1つのおすすめとして送迎タイプがあります。
こちらはご自身で歩行可能な方を多人数送迎できる車種となっております。
利用者の方が車への乗降を楽にする機能としてスライドドアの開閉と連動したステップや
後部座席への移動をスムーズにする為に設計されたフラットな室内フロア、走行中に車が揺れた際に摑まる手すりなど利用者に配慮した機能が数多く装備されています。
車種としてはキャラバンとセレナの2車種に設定があります。
Photo:キャラバン送迎タイプ(左)セレナ送迎タイプ(右)
まとめ
福祉車両は、お身体が不自由な人や高齢者がスムーズかつ安全に乗車できるよう設計されたクルマです。さまざまな車種やタイプがあり、お身体の状態や目的に合わせて車両を選択できます。福祉車両の購入には高額な初期費用がかかりますが、リースなら負担を抑えて導入可能です。日産フィナンシャルサービスでは、ライフケアビークルのリースにも対応可能です。福祉車両として架装した部分も補償範囲に含んだ「メンテナンスリース」や「リスクマネジメントサービス」など、便利で安全に利用できるサービスが充実しています。全国に店舗を展開しており、手厚いサポートに定評があります。福祉車両リースについて、ぜひお気軽にご相談ください。
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